2023年6月13日(火)
差別禁止法こそ
LGBT法案後退抗議 国会前
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性的少数者の権利と尊厳を守る「LGBT理解増進法案」を巡り、先週、衆院内閣委員会で可決した自民、公明、日本維新の会、国民民主の4党修正案に抗議するため、LGBTQなど性的マイノリティーの当事者団体などが12日夜、国会正門前で集会を開きました。参加者は雨がぱらつく中、「LGBT『差別』増進法案に反対」「『理解増進法』ではなく『差別禁止法』を」などと書かれたプラカードを国会議事堂に向けて掲げ、抗議しました。主催は「LGBTQ+国会 議会運営委員会」です。
埼玉県内から集会に参加したというゲイ当事者の男性(51)は、2年前に超党派議連で合意した案から後退していることにふれ、「4党案が成立してしまえば、より差別が増長しかねない」と指摘。バイセクシュアル当事者の女性(40)=埼玉県=も、4党案について「当事者の思いからはかけ離れてしまっている。(自民党の人たちには)マイノリティーの問題を政治利用せず、当事者の思いを考えて」と語りました。
「fair」(フェア)代表理事の松岡宗嗣さんは、4党修正案の「全ての国民が安心して生活できる」との文言について、「多数派の差別的認識や誤解によっていじめやハラスメントを受ける当事者がいる。(4党案では)草の根の取り組みが抑制され、理解は阻害されてしまう。廃案しかない」と訴えました。