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2023年6月8日(木)

総額でなく中身見直せ

軍拡財源 参考人、法案を批判

参院連合審査 山添氏が質疑

 5年間で43兆円もの大軍拡のための「防衛力強化資金」を創設する軍拡財源法案の参考人質疑が、6日の参院財政金融・外交防衛両委員会の連合審査で行われました。

 防衛ジャーナリストの半田滋さんは、イージス・システム搭載艦は計画自体が非現実的で価格も高騰しており、「税金の無駄遣いのシンボルになる」と指摘。12式地対艦誘導弾能力向上型などのミサイル開発に関し、88式地対艦誘導弾の場合は、企業が開発に失敗して契約停止処分を受けた経緯に触れ、「多額の防衛費を投入して失敗する事態にならないか」と懸念を表明し、「見直すべきは防衛予算の中身で、総額を大ざっぱに2倍にすべきでない」と批判しました。

 日本共産党の山添拓議員はミサイル防衛と敵基地攻撃を一体化させた米国の「統合防空ミサイル防衛(IAMD)」について質問。半田氏は、敵基地攻撃のための小型人工衛星網「衛星コンステレーション」を米国だけで打ち上げるのは財政的に困難で、当然日本の協力が求められると指摘。IAMD構想に日本の協力は欠かせないとして、自衛隊が長射程ミサイルを持てば、「第2米軍として使い勝手の良い組織に変わる」と指摘しました。

 山添氏は、米中対立の中、日中で緊張関係を打開する必要性を質問。半田氏は、台湾有事が起これば日本が戦場となり、壊滅的被害を受けるとして、「中国だけでなく米国にも日本の立場を説明しなければならない」と強調しました。


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