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2023年6月7日(水)

運転手の過労死防げ

トラック輸送の働き方 高橋氏ただす

衆院国交委

写真

(写真)質問する高橋千鶴子議員=5月31日、衆院国交委

 日本共産党の高橋千鶴子議員は5月31日の衆院国土交通委員会で、国がトラック輸送の標準的な運賃を定めることなどを規定した時限的な措置を当分の間とする軽貨物自動車運送事業法改正案(議員立法)の起草に先立ち、トラック運転手の働き方について質問しました。

 高橋氏は、トラックドライバーが深刻な人手不足となっている背景に、全産業平均と比べ長時間労働、低賃金になっていることがあげられると指摘。国交省は標準的な運賃を2020年4月に告示していますが、高橋氏は多重下請け構造の中で吸収され、下請けになるほど「標準運賃から低くなるのではないか」と質問しました。

 国交省の堀内丈太郎自動車局長は「多重下請け構造の是正が必要」「実効性ある対応をしていきたい」と答弁しました。

 勤務から次の勤務までの時間(インターバル)を巡っては、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)の改正の際、厚労省が原則11時間とする案を示しましたが、使用者側が8時間の現状維持を主張したため9時間となった経緯があります。

 高橋氏は、改正された改善基準告示では、宿泊を伴う長距離貨物運送では週2回に限り、最大拘束時間を16時間、インターバルを8時間とすることが可能なことを問題視。「長時間労働の改善や過労死をなくすことができるのか」と迫りました。

 斉藤鉄夫国交相は「改善基準告示の順守が必要」と述べるにとどまりました。


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