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2023年6月3日(土)

マイナ保険証強要 成立

無保険者 作り出す愚策

保団連緊急会見 中止へ運動続ける

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(写真)緊急会見で発言する保団連の住江憲勇会長(中央)=2日、東京都渋谷区

 健康保険証の廃止が盛り込まれたマイナンバー法等改定案が参院本会議で採決された2日、全国保険医団体連合会は都内で緊急の会見を行い、採決強行に抗議する声明を発表しました。

 住江憲勇会長名で発表された声明では、健康保険証の廃止は、「『無保険』扱いとなる者を政策的に作り出す愚策だ」と、厳しく批判しています。また、マイナンバーカード保険証情報の誤登録について、「他人の情報の紐(ひも)づけは医療事故を招きかねない重大問題。国民の命と健康を軽視していると言わざるを得ない」と強調しています。

 会見では、マイナ保険証をめぐり現場で発生しているトラブル事例の最新集計分も公表。竹田智雄副会長は、2481医療機関でトラブルがあったとしたうえで、「河野太郎デジタル相は、出演したテレビ番組で、『マイナ保険証で医療の質を上げる』といっていたが、それどころか、手間やトラブルだらけで、日常診療で取り扱うのは困難なのが現実だ」と述べました。

 千葉県で訪問医療を行っている伊藤真美医師は、訪問診療でもマイナ保険証とオンライン資格確認のシステムが必要になる中、安定的なシステムが作れるのか疑問の声をあげました。

 住江憲勇会長は、マイナ保険証が1医療機関あたり1日に1~2人程度の利用にとどまっていながら、トラブルが続出していることに「普通の商取引なら返品ものというのが世間の常識」だと強調。「あらゆる方策を駆使して、来年秋の健康保険証廃止を中止に追い込む運動を続ける」と訴えました。


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