2023年6月2日(金)
千島占拠道理がない
参考人質疑 理事長答弁に紙氏
参院沖縄北方特委
![]() (写真)質問する紙智子議員=5月19日、参院沖縄北方特委 |
参院ODA沖縄北方特別委員会は5月19日、沖縄・北方問題対策樹立に関する参考人質疑を行いました。日本共産党の紙智子議員は、ロシアに奪われたままの故郷への思いと返還運動の原点などについて質問しました。
千島歯舞(はぼまい)諸島居住者連盟の脇紀美夫理事長は「当時4歳でいつ戦争が始まり、いつ終わったのか分からないまま3年ほどロシア人と混在して住み、子ども同士一緒に遊んだ」「当時はロシア兵と分からなかったが、家の中を大きいおとなたちが物色していったことは恐ろしかった」と記憶をたどり、「国後島から脱出して親戚を頼りたどり着いた(北海道の)羅臼から、毎日、島を見ながら生活していた」と望郷への思いを語り、この理不尽な状況を打開したいという思いで活動してきたと述べました。
紙議員は、旧ソ連が第2次世界大戦の戦後処理の大原則であった領土不拡大に反して行った千島列島の不当占拠と、現在のロシアによる国連憲章に反したウクライナ侵攻は、重なってみえるかと質問しました。
防衛省防衛研究所地域研究部米欧ロシア研究室の山添博史室長は「日本がソ連に侵攻していない中で、日本の領土を奪う歴史から見れば、ロシア帝国もソ連も現代ロシアも国際的な共通の規範が作用しにくい状況になる」と見解を語りました。
紙議員は、北方4島を含む千島列島の不当な占拠に道理がないということを国際社会に示せる時ではないかと指摘しました。









