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2023年6月2日(金)

延長は国民主権軽視

赤嶺氏 議員任期巡る議論批判

衆院憲法審

写真

(写真)発言する赤嶺政賢議員=1日、衆院憲法審

 衆院憲法審査会は1日、自由討議を行いました。日本共産党の赤嶺政賢議員は、緊急事態を理由に国会議員の任期延長を可能にする改憲議論は「国民主権を軽んじるものだ」と批判しました。

 赤嶺氏は、国民主権は「憲法の基本原理であり、国民の選挙権は最大限に保障されなければならない」と指摘。2005年の最高裁判決が国民の選挙権は「議会制民主主義の根幹を成すもの」で、「制限することは原則として許されない」と強調しているにもかかわらず、審査会で制限を当然視する議論が行われているのは「議会制民主主義を根底から揺るがすものだ」と批判しました。

 また、5月18日の審査会で、参考人の長谷部恭男早稲田大学大学院教授が、議員任期を延長すれば「緊急時の名を借りて、通常時の法制度を大きく変革する法律が次々に制定されるリスクがある」「従前の政権が長期にわたって居座り続ける、緊急事態の恒久化を招く」と警告したことを挙げ、「権力の乱用と恣意(しい)的な延命につながる危険が鮮明になった」と指摘しました。

 赤嶺氏は、1941年に衆院議員の任期が延長され、無謀な戦争に突入した歴史への反省から、戦後は「法律ではなく、憲法に任期を規定した」と指摘。憲法制定議会で当時の金森徳次郎憲法担当相が、議員任期を自ら延ばすのは「甚だ不適当」だとし、必ず選挙に訴えて「国会が国民と表裏一体化しているかどうか現実に現さなければならない」と強調したことを「重く受け止めるべきだ」と述べました。


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