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2023年5月31日(水)

ゲノム編集フグ不安

紙氏 ふるさと納税返礼採用に

参院農水委

写真

(写真)質問する紙智子議員=18日、参院農水委

 京都府宮津市が陸上養殖施設で育てたゲノム編集トラフグ(22世紀ふぐ)をふるさと納税の返礼品に採用した問題で、日本共産党の紙智子参院議員は18日の参院農林水産委員会で、食の安全・安心への不安が広がっているとして、疑わしきは流通させない対応を求めました。

 紙氏は安全性への不安があるのに返礼品として妥当かと質問。総務省の鈴木清審議官は「宮津市が返礼品の基準内だと判断した」と述べ、安全性への見解は示しませんでした。

 ゲノムトラフグは、食欲を抑える遺伝子を破壊し短期間で成長させる技術。紙氏はエサを大量に食べ内臓疾患を抱えた魚を食べても大丈夫かと質問。厚生労働省の鳥井陽一審議官は、遺伝子組み換え食品等調査会で問題がないと確認されたので「安全性の審査は必要ない」と答えました。

 紙氏は、陸上養殖施設から液体やトラフグの精子が排出されているが、生物多様性に影響しないかと質問。森健消費・安全局長は「精子は、海水に暴露された時点で受精の能力を失うことから、生物多様性への影響は想定し難い」と答えました。

 紙氏は、モニタリング検査は行われず、厚労、農水両省の調査会審議は非公開で、ゲノム編集水産物の返礼品が広がれば不安もさらに広がりかねないと指摘。野村哲郎農水相は「コメントする立場にない」と述べました。


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