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2023年5月30日(火)

リニア「被災の危険」

国会内で講演とシンポ

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(写真)シンポジウムで発言する日本共産党の本村伸子衆院議員(手前)=29日、国会内

 JR東海が東京・品川―名古屋間で建設を進めるリニア中央新幹線の問題点を学ぶ講演とシンポジウムが29日、国会内で開かれました。リニアの工事実施計画の認可を取り消すよう国に求めている「ストップ・リニア!訴訟」原告団とリニア新幹線沿線住民ネットワークが主催し、会場とオンラインで約300人が参加しました。

 地震学者の石橋克彦氏(神戸大学名誉教授)が記念講演を行い、南海トラフ巨大地震などでリニアが被災する危険性を指摘しました。

 リニアの車両は、磁力で浮上しながら最高時速505キロで走ります。路線の約86%の区間がトンネルです。石橋氏は、広域大震災の発生が想定されるとして「地下の広い範囲で断層のずれや地殻変動が起きれば、衝突や脱線をする。山岳トンネルや大深度地下トンネルの場所によっては乗客の避難も困難だ」と懸念を示しました。

 シンポジウム「リニアの現状をどう見るか」では、リニア訴訟をたたかう川村晃生原告団長(慶応義塾大学名誉教授)と関島保雄弁護士、野党の国会議員が語り合いました。

 「リニアが完成する見通しはあるのか」との川村氏の問いに、日本共産党の本村伸子衆院議員は「工事で膨大な量の残土が出る。豪雨による災害が激甚化していることからも危険性が高い。総工費が1兆5000億円も増え、第三者による事業の再評価が必要だ」とリニアに反対する立場で強調しました。

 立憲民主党の篠原孝衆院議員は「リモートワークが広がっている。もうリニアの時代ではない」と語り、社民党の福島瑞穂党首は「政治の力と市民の力でリニアを止めたい」と決意を述べました。


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