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2023年5月30日(火)

きょうの潮流

 レジ袋が有料化されてからまもなく3年がたちます。今ではほとんどの人がマイバッグを持ち歩いています。ごみや環境にたいする個人や家庭、企業の意識も変わってきました▼一方で、環境省によると日本のごみ総排出量は年間4095万トン。東京ドームの約110杯分に相当します。リサイクル率も横ばいで減少しているとはいえ、ごみをめぐる問題はいまだ大きな課題となっています▼きょう5月30日は「ごみゼロの日」です。ご(5)、み(3)、ゼロ(0)のごろ合わせから定められましたが、530運動の始まりはある登山家の呼びかけでした▼だんだんと暮らしが豊かになり車も普及していった1970年代。郊外に出かける人が増え、愛知・豊橋市の丘陵地にも自然歩道が整備され多くが訪れました。ところが大量のごみが残される現状に、豊橋山岳会の会長だった夏目久男さんは「自分のごみは自分で持ち帰るのが登山者のルール。それは社会全般にも通じる」と熱心に訴えました▼山だけでなく身近な生活の場のごみにも目を向け、住みよい美しいまちづくりをめざした運動は全国へと広がっていきました。環境への高い意識とモラルを持った未来人の育成こそがこの運動の使命だとして▼深刻な環境汚染を引き起こしているプラごみについて、国連は各国や企業がとりくみを強めれば2040年までに80%削減できるといいます。使い捨てではなく、循環型の社会へ。それを政府に求めていくことも、530運動の役割でしょう。


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