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2023年5月28日(日)

11.7億円使い陸自演習

V22オスプレイを今年も投入

静岡・御殿場

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(写真)東富士演習場で実施された陸上自衛隊の「富士総合火力演習」でオスプレイから降り立ち展開する隊員ら=27日、静岡県御殿場市

 陸上自衛隊は27日、国内最大級の実弾射撃演習「富士総合火力演習」を東富士演習場(静岡県御殿場市など)で行いました。同日の昼間の演習で使われた弾薬は約39・9トンで、費用は約8・5億円。夜間演習は弾薬約17・3トン、約2・2億円にのぼりました。演習の諸経費を合わせた予算は計約11・7億円と、物価高騰に苦しむ国民をよそに巨額の税金が投じられました。

 会場のアナウンスは「安保3文書策定にともなう、将来の陸上防衛力の方向性を紹介しながら実施する」と説明。敵基地攻撃能力の保有や大軍拡を推進する安保3文書の具体化が目的であることが明らかになりました。

 演習は、島しょ部での敵勢力の侵攻への対処を想定し、宇宙などの新たな領域の能力と陸・海・空という従来の能力を融合した「領域横断作戦」での戦闘行動を実施。海上・航空自衛隊、陸自の水陸機動団=日本版海兵隊も演習に加わりました。

 参加人員は全体で約3400人。戦車35両、火砲64門、航空機25機などを使用しました。昨年初参加した陸上自衛隊のV22オスプレイが今年も投入され、長射程化が進められている12式地対艦誘導弾や上陸に使用する水陸両用車も登場しました。

 一方、例年参加していたUH60ヘリは不参加。同型機が沖縄県の宮古島沖で墜落したためとみられます。

 同演習は以前、多くの観客を入れて公開していましたが、一般公開はコロナ対策で昨年まで3年連続で中止。会場の設営などの負担を減らすため、今年からは取りやめとなりました。一方、報道関係者などには公開したほか、インターネット上で中継動画を配信しました。


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