しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2023年5月27日(土)

フロイド氏殺害3年追悼集会

人種差別・暴力に抗議

“警察改革法案実現を”

米ミネソタ

写真

(写真)25日、米中西部ミネソタ州ミネアポリスの「ジョージ・フロイド広場」に集まり、警察の暴力や人種差別に抗議して拳を上げる人たち(石黒みずほ撮影)

写真

(写真)米中西部ミネソタ州ミネアポリスで25日、ジョージ・フロイド氏が白人警官に殺害されて3年となる追悼集会に数百人が参加しました。(石黒みずほ撮影)

 【ミネアポリス(米中西部ミネソタ州)=石黒みずほ】米中西部ミネソタ州ミネアポリスで黒人男性のジョージ・フロイド氏が白人警官に首を圧迫され殺害された事件から、25日で3年がたちました。同市で追悼集会が開かれ、数百人が人種差別と警察の暴力に改めて抗議しました。

 事件現場一帯は現在、「ジョージ・フロイド広場」となっており、この日も多くの人たちが訪れました。

 地元の教会の牧師で韓国系米国人のメリー・マーチさん(44)は、新型コロナのパンデミック(世界的流行)の下でアジア人を標的とした暴力が増えたことにふれ、「黒人の痛みは自分の痛みだ」と話します。「警察の暴力の根底にある、特定の人を人間としてみない考え方を変えなければならない」と強調しました。

 白人で写真家のジョン・スタイツさん(37)は、不平等をうみだす社会構造を変える具体的な対策が必要だと指摘。「連帯を示すためこれからも運動に携わっていきたい」と述べました。

 同日夜の追悼集会では、多くの人が「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大事だ)」と書かれたTシャツを身につけ、「正義なしに平和はない」「ジョージ・フロイドの名前を呼ぼう」と唱和しました。

 事件後、取り締まりで首を圧迫することを禁止し、警官に賠償責任を追及できるようにすることなどを柱とした警察改革法案が連邦議会に提出されました。下院は通過したものの、上院では実現していません。

 人種差別撲滅で活動する団体「法の下の市民権のための弁護士委員会」のヘウィット事務局長は、事件後3年間に連邦法の改善はなく、警察による殺害事件は一向に減っていないと指摘。「暴力や死につながる警察との接点を恐れることなく、平和に生きる尊厳が与えられるべきだ」として、議会に警察改革法案の実現を求めました。


pageup