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2023年5月26日(金)

マイナカード保険証「利点」PR 政府答弁総崩れ

なりすまし防止× 入力間違い防止×

 健康保険証を廃止し、マイナンバーカードの取得を強要するマイナンバー法等改定案が参院で審議されています。これまでの国会答弁で政府があげた保険証廃止の“メリット”が、総崩れになっています。(矢野昌弘)


 河野太郎デジタル相は、参院地方創生デジタル特別委員会(12日)で保険証を廃止した場合の“二大メリット”を強調しました。

 その一つが、「紙の保険証だと、『なりすまし』が容易にできる」という主張です。

 紙の健康保険証での「なりすまし」がどれほど起きているのか―。審議でそう問われた厚生労働省の日原知己審議官は「大変恐縮でございます。今お答えする数字を持ってございません」と答弁。マイナンバーカードで受診する“メリット”の根拠が示せませんでした。

 河野デジタル相があげた二つ目の“メリット”は、「紙の保険証で受診すれば、(窓口で)さまざまな誤入力が起きている。それを防ぐ意味でもマイナンバーカードで受診していただく」というもの。

 しかし、この国会答弁があった12日以降、マイナンバーに別人の保険証情報や口座情報がひも付けられていたことが相次いで発覚しています。

 この問題を日本共産党の高橋千鶴子議員が23日の衆院地域活性化・こども政策・デジタル特別委員会で追及。河野デジタル相は「誤入力というのは、これはありうることでございます」と、これまでと真逆の答弁をしました。

 挙げ句に河野氏は「仮に誤入力、誤記その他があったとしても、きちんとそれを発見して対応できるように体制を組んで」いくと“決意”をのべました。

 高橋議員は「(誤入力が)起こりうると、大臣は言うけども、起こりすぎている」と批判。河野デジタル相の答弁の軽さを問いました。


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