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2023年5月25日(木)

同性婚 肯定広がる

台湾 法制化から4年

37.4%(18年)→62.6%(23年)

 【台北=小林拓也】台湾で同性婚が法制化されて24日で4年となりました。内政部によると、2019年5月から今年4月までに1万632組の同性カップルが結婚登録をしました。


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(写真)台湾のLGBTQ団体が主催した同性婚法制化4周年記念シンポジウム=20日、台北(小林拓也撮影)

 行政院が同性婚法制化4周年に合わせ公表した世論結果では、62・6%が「同性カップルは合法的な結婚の権利を持つべきだ」と回答。同性婚法制化前の18年の調査(37・4%)と比べ、25・2ポイント上昇しています。また、「同性婚が家族制度や倫理を破壊する」との問いに「同意しない」と答えた人は59%に上り、18年から20・3ポイント増えました。

 台湾のLGBTQ(性的少数者)団体「台湾同志諮詢(しじゅん)熱線協会」の杜思誠(と・しせい)秘書長は「行政院の世論調査が示すように、この4年で社会のLGBTQに対する態度は大きく変わった。とくに同性婚の法制化で年配世代の意識が変わり、自分の子どもがLGBTQだということを受け入れる人が増えている」と語りました。

 今年1月、台湾政府は同性婚に関する法解釈を変更し、同性カップルの台湾人の相手が外国人の場合でも婚姻を認めることを決定。今月16日には台湾立法院が、同性結婚したカップルが養子縁組して子どもを育てることを可能とする修正法を全会一致で可決しました。同性婚制度の改善が着実に進んでいます。

 一方、台湾と中国大陸の関係から、台湾人と中国大陸籍の同性カップルの婚姻、同性カップルに他人の精子や卵子を使った出産・代理出産を認めることが今後の課題となっています。また、LGBTQ団体は、トランスジェンダーの権利向上にも力を入れていくと語っています。


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