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2023年5月25日(木)

きょうの潮流

 寒風の河原に、大声で演説の練習をする若者の姿がありました。時は1928年1月。貧しい人たちの生活を少しでも良くしようと、大阪府三島郡にあった吹田町で、労働農民党の支部を再建した青年たちです▼彼らは社会の仕組みを学びながら、やがて日本共産党の活動に参加していきます。ファシズムが吹き荒れる中、労働争議や庶民のための診療所づくりに奔走。人びとの幸せ、平和な世を実現するために体を張ってたたかいました▼しかしその多くは権力に弾圧され、若き命を奪われました。歴史に埋もれた無名の青年たち。それを掘り起こしたのが『井戸貞三物語 戦前吹田の灯をかかげた人々』です。両親が診療所の開設にかかわった著者の柏木功さんは「反戦平和、自由とまともな暮らしを求めてたたかった原点」だと▼ともしびは、戦後すぐの生活防衛と日本の独立・平和のたたかい、革新統一の市民運動、71年の革新府市政の誕生、現在の市民と民主勢力の世論と運動の発展に連なっている―。長く吹田市議を務めた松本洋一郎さんはいいます▼先の大阪府議選で党の議席を守り抜き、市議選でも7人全員の勝利をかちとった吹田。いまも引き継がれる革新の息吹、政治を変えたいとの思いは脈々と流れています▼きのう本紙にのった石川多枝府議のインタビュー。一人ひとりの生活への願いが訴えとかみあい、共感と支持が広がっていった様子が伝わってきました。そして最後にきっぱりと。「全力で維新府政に立ち向かいます」


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