2023年5月25日(木)
子どもの抱える問題 専門職増を
SSW常勤化求めNPOなど会見
不登校や虐待など、学校生活をおくる子どもたちが抱える問題の解決を図るスクールソーシャルワーカー(SSW)の増員と常勤化を求めて、NPO法人などが24日、東京都内で記者会見しました。
会見したのは、学校の課題を教職員の声の力で変えることを目指す「School Voice Project(SVP)」、大阪公立大学の山野則子教授、日本大学の末冨芳教授、一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟の4者です。
会見によると、SSWの配置は自治体によって大きく異なり、非正規雇用が94%、35%の都道府県・政令指定都市・中核市では、週1時間未満の勤務です。
4者は会見で▽SSWの常勤化に向けた、具体的な中長期化計画の作成▽学校教育法を改正し、SSWの法的位置付けを明確にする▽SSWを国庫負担の対象にする―の三つの要望を発表しました。
SVPの武田緑理事は「公立学校の95%の教職員が教員とSSWの連携で課題の深刻化を未然防止できると答え、精神的な負担軽減につながると90%以上が答えた」と語りました。山野教授は「適切に子どもをSSWにつなげ支援する仕組みが学校内に不可欠だ」と訴えました。
SVP理事で現職SSWの小谷綾子さんは、週1回の勤務では日々変わる子どもたちの状況に対応が難しいとして、常勤化すれば毎日教員と相談して問題を重症化させない取り組みができると述べました。