2023年5月24日(水)
自民などの修正案に抗議
LGBT法連合会「多様性に逆行」
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LGBT法連合会など市民団体は23日、東京都内で緊急記者会見し、LGBT理解増進法案の自民党修正案をめぐる議論について、トランスジェンダー当事者への影響などの懸念を表明しました。
同連合会事務局長の神谷悠一さんは、修正案が多様性を認める世の中と真逆だと批判し、「性自認という言葉を性同一性と変えたが、議論の過程を聞くとトランスジェンダーを『障害』に限っているようで実態に合っていない。きちんと理解してほしい」とのべました。日本維新の会と国民民主党が、法案に「不安」を訴える多数派に配慮するための修正案を出したいと報道されていることについて「カテゴリー分けは新たな差別を生む」と強く抗議しました。
トランスジェンダー当事者であるRainbow Tokyo北区代表の時枝穂(みのり)さんは「トランスジェンダーというマイノリティーとして生きることが怖かった。常に周囲からの視線に気を使い、トイレに行くのもほかの人がいないのを見計らっていっていた」といいます。
「トランスジェンダーをひとりの人間として扱い、法案によって差別が強まることがないようにしてほしい」と訴えました。
同じく当事者でユーチューバーの木本奏太(かなた)さんは、手術するまで15年もかかったことを告白。「ずっとトランスジェンダーとして生きている。性同一性というと、診断を受けなければトランスジェンダーではないという間違った認識が広がる可能性がある。性は一貫性を持っていなければならないという無理解につながる」と話しました。