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2023年5月24日(水)

きょうの潮流

 「大成功だ」「首相のリーダーシップが評価された」。G7で内閣の支持率も株価も上がったとはしゃぐ岸田政権。自民党内では早期解散のムードも高まっているそうです▼洪水のような報道でした。朝から晩までサミット一色。しかも、政府の広報かというほどの無批判たれ流し。とくにNHKは岸田首相や各国首脳らの動きを延々と中継し、政府と一体でG7を盛り上げました▼「総理、逃げるんですか」。自画自賛の閉幕会見を終えようとした岸田首相をネットメディアの記者が呼び止めました。広島で核を認める宣言を出したのは間違いだったのではないかと問いただしましたが、首相は一方的な見解だけを述べて立ち去りました▼核兵器の存在を正当化した「広島ビジョン」には、被爆者をはじめ国内外から怒りや非難する声が相次いでいます。地元紙の中国新聞も「実効性を伴わぬまま、核廃絶への姿勢だけをPRする『貸し舞台』に広島を利用されても困る」▼核の問題だけでなく、世界を覆う危機に対して、G7は展望を示すことができず分断を深めただけでした。それを礼賛する大手メディア。権力にすり寄り、権力を批判する勢力には爪を研ぐ。その姿勢はいっそうあらわに▼誰のため、何のため。ジャーナリストの斎藤貴男さんは近著『「マスゴミ」って言うな!』で問いかけます。権力のチェック機能としてのジャーナリズムは民主主義社会に不可欠。間違っても「マスゴミ」などとののしられる存在であってはならないと。


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