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2023年5月20日(土)

袴田巌さん「勝つが大事」

再審法改正 市民の会4周年

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(写真)集会で参加者にあいさつする袴田巌さん(左)と姉の袴田ひで子さん=19日、国会内

 冤罪(えんざい)被害者の一刻も早い救済のため、裁判のやり直しを規定する法律の改正を求める「再審法改正をめざす市民の会」の結成4周年記念集会が19日、国会内で開かれました。冤罪被害者と弁護士、与野党の議員、市民ら135人が参加しました。

 1966年に静岡県の一家4人が殺害された事件で死刑が確定し、再審開始が決まった袴田巌さん(87)と姉の袴田ひで子さん(90)があいさつしました。

 長期の収監による拘禁反応で会話がほとんど成り立たない巌さんは「たたかいに勝つということが大事だ」と語り、ひで子さんは「私たちの裁判も長くかかりましたが、再審開始となりました。ありがとうございます」と支援者への感謝の言葉を述べました。

 2014年に静岡地裁の裁判長として袴田さんに再審開始決定を出した村山浩昭弁護士は、犯行時の着衣として捜査機関が示した5点の衣類について「常識論として捏造(ねつぞう)しかないと思った」と断言。「袴田さんの年齢を考えると、できるだけ速やかに判決を出してほしい」と述べました。

 また、同事件を担当したことで「再審法の改正が必要だということに確信を持った」として「(冤罪被害者が)なるべく早く救済されるような道をつくるべきだ」と力を込めました。村山氏は同日、巌さんと面会しました。

 集会には、日本共産党の山添拓参院議員と本村伸子衆院議員が参加。山添氏は、検察官が不服を申し立てることで再審が先延ばしになる問題について「再審妨害をなくすための法改正に取り組みたい」と決意を述べました。


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