しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2023年5月20日(土)

7首脳 原爆資料館訪問

サミット開幕 日米会談「核抑止」固執

 主要7カ国首脳会議(G7サミット)が19日、広島市内のホテルで開幕しました。21日までの3日間の日程。開幕に先立ちG7首脳らは、市内の平和記念公園にある原爆資料館を訪問しました。バイデン米大統領ら核保有国の米英仏3カ国を含む7カ国首脳らがそろって同資料館を訪問するのは初めて。

 首脳らは資料館訪問とあわせ、被爆者の小倉桂子さん(85)とも対話。ただ、対話や視察の詳細は明らかにしていません。続いて原爆死没者を追悼する原爆碑に献花し黙とう。桜(ソメイヨシノ)の植樹も行いました。

 資料館の展示と原爆ドームを案内した松井一實市長は同日の記者会見で、首脳らに「原爆ドームは核兵器廃絶、世界恒久平和を訴え続ける人類共通の平和記念碑で物言わぬ証言者だ。核廃絶、世界恒久平和実現の期待のシンボルとしてその姿を残していると心に刻んでほしいと説明した」と話しました。

 市長によれば、原爆資料館の展示の説明に対し、首脳からコメントなどの明示的な表明はなかったといいます。

 一方、資料館視察に先立つ18日の日米首脳会談では、岸田文雄首相とバイデン大統領は日米同盟の「抑止力・対処力の一層の強化」で一致。その文脈で「拡大抑止」の重要性を確認し、核兵器廃絶とは対極にある「核抑止」に固執する姿勢を示しました。

 さらにバイデン氏は、「核を含むあらゆる種類の米国の能力に裏付けられた日本防衛に対するコミットメント」に言及。日米同盟における米国の「核の傘」の存在をあらためて強調しました。

 サミット初日の協議では核軍縮・不拡散、ロシアのウクライナ侵略や人工知能(AI)規制、中国への対応をはじめとしたインド太平洋情勢などが議題となりました。ウクライナ情勢をめぐっては、同国のゼレンスキー大統領が20日にも来日し、G7サミットに対面で出席するとの報道が出ています。


pageup