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2023年5月18日(木)

LGBT法案後退に抗議

当事者団体など緊急集会

自民案は「差別助長」

 LGBTQなど性的マイノリティーの当事者団体などが16日、衆院第2議員会館で差別の禁止や婚姻の平等の法制化を求める院内集会を開きました。約150人が参加。LGBT理解増進法案の自民党による修正案の文言をめぐり、「差別を助長しかねない」などの抗議の声が上がりました。主催は「LGBTQ+国会 議会運営委員会」です。


 生まれた時に割り当てられた性と性自認が異なるトランスジェンダーの浅沼智也さんが主催者あいさつしました。

 浅沼さんは、2月に首相秘書官による差別発言を受け、超党派でG7(主要7カ国)サミットまでにLGBTに関する法整備を求める声が高まったと強調しました。一方で自民党の修正案では、「性自認」が、国際的な疾病の分類から削除された「性同一性障害」を想起させる「性同一性」に変えられ、「トランス当事者への差別を助長しかねない」と指摘。「超党派で取りまとめた法案から大幅に後退している。自民党保守系議員による相次ぐ差別発言がかえって『差別禁止法』の必要性を裏付けている」と批判しました。

 「fair」(フェア)代表理事の松岡宗嗣さんは、自民党の修正案で「差別は許されない」が「不当な差別はあってはならない」となった点にふれ、「『正当な差別』を是認するもの。自民党内で議論すればするほどデマや差別的言説が広がっている」と指摘。「正当な差別というものはない。G7議長国としてきちんと『差別禁止法』を制定して」と訴えました。

 全国各地から52の当事者団体が同集会に賛同し、メッセージを寄せました。

 与野党の国会議員が参加。日本共産党から宮本岳志衆院議員があいさつしました。


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