2023年5月18日(木)
詐病で人は死なない
ウィシュマさん遺族ら 維新議員発言を批判
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スリランカ人のウィシュマ・サンダマリさんが入管施設で亡くなった事件を巡り、日本維新の会の梅村みずほ参院議員の発言が問題になっています。梅村氏は参院本会議(12日)で、「支援者の一言が『病気になれば仮釈放してもらえる』という淡い期待を抱かせ、医師から詐病の可能性を指摘される状況へつながったおそれも否定できない」と質問。ウィシュマさんの遺族と代理人弁護士らは17日、都内で記者会見を開き、事実でない発言で遺族を深く傷つけたと抗議しました。
会見で指宿昭一弁護士は「支援者の対応が違ったらウィシュマさんは助かっていたかのように言うのは間違いだ」と指摘。駒井知会弁護士は「詐病で人は死なない。ウィシュマさんの尊厳を死してなお踏みにじる」と述べ、謝罪と撤回を求めました。
ウィシュマさんの妹のワヨミさんは「(入管が録画した)姉のビデオを見て病気のふりをしていたと疑うことができる人などいない」。妹のポールニマさんは「遺族の心をこれ以上ないほど深く傷つけた」と批判しました。
ウィシュマさんに面会していた松井保憲さんは「梅村氏はウィシュマさんが難民ではなく不法滞在だったと強調しているが、DV(ドメスティックバイオレンス)被害者であったことを軽視している。帰国すれば同居していた男性から殺される危険を感じていた」と指摘しました。
梅村氏に対して弁護士らは16日に質問状を送付し、ウィシュマさんが「期待」した事実はあるのかと質問。梅村氏は同日の参院法務委員会での質問を利用し「事実はないが可能性はある」と回答していました。17日の会見で弁護士らは「事実でなければ可能性はない」と批判しました。