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2023年5月17日(水)

きょうの潮流

 「LだってGだって法律に守られているという話になったのでは、足立区は滅んでしまう」。3年前の東京・足立区議会。少子高齢化をめぐる議論のなかで飛び出した自民党議員の発言です▼性的少数者への深刻な差別発言。「安心して。渋谷区は滅んでいない」「私たちは生きている」。ひと足先にパートナーシップ制度を取り入れた渋谷区民や全国から非難の声があがり、謝罪をもとめる署名は3万3千人にも▼当の議員は謝罪に追い込まれましたが、後に居直り。みえるのは自民党の古い価値観です。社会を分断する、女性を守れないなどという、LGBT法案をめぐる党内議論の混迷と同質です▼G7を前に各国大使が性的少数者の権利を支持し、差別に反対するメッセージを日本に送りました。差別ではなく尊厳、制約ではなく自由、不寛容ではなく包摂を求め、誰ひとり取り残さない社会を実現する時だと▼足立区では21年からパートナーシップ・ファミリーシップ制度を開始。第1号カップルは別の自治体で生活していました。「生まれ育ったのは足立区だけど、この街は理解がないからあまり好きではなかった」といいながら、制度の制定が新たな希望となって居住を決意しました▼いま足立区では区長・区議選が争われています。西山ちえこ区長候補はジェンダー論を専門にした大学非常勤講師。先の差別発言に抗議するスタンディングにも立った行動者でもあります。大軍拡よりくらしへ、差別のない社会へ。ここから発信したい。


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