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2023年5月9日(火)

アラブ連盟にシリア復帰

外相会合で決議

 【アンカラ=秋山豊】アラブ連盟(22カ国)は7日、エジプトの首都カイロで外相会合を開き、2011年に参加資格を停止したシリアの復帰を認める決議を採択しました。シリアは反政府デモへの弾圧を機に孤立しましたが、アラブ社会との関係修復に向けた動きがさらに進みそうです。

 決議は、シリアによる同連盟の会合の参加を再開すると述べ、シリア危機を解決するため、事務局長とヨルダン、サウジアラビア、イラク、レバノン、エジプトがシリア政府と対話を続ける閣僚級委員会を設置するとしています。

 19日にはサウジで同連盟の首脳会議が開催されます。アブルゲイト事務局長は、シリアのアサド大統領が望めば出席できると述べました。

 カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによれば、カタールとヨルダン、クウェートは、シリアが和平計画の交渉に同意する前に招待するのは時期尚早だとして、アサド氏の同首脳会議の出席に反対していました。

 シリアでは2011年、父子2代で40年統治してきたアサド政権に退陣を迫るデモが各地に拡大。アサド政権がこれを弾圧し続け、同連盟はシリアの参加資格を停止しました。シリアの紛争では政権側にイランとロシアが、反体制勢力にサウジ、米国、トルコなどがつきました。

 サウジは長い間シリアとの関係正常化に反対してきました。しかし、アサド政権の後ろ盾のイランと、サウジは今年3月、中国の仲介で外交関係を修復することに合意。その後、シリアのアラブ社会への復帰に向けた動きが加速しています。

 シリアのメクダド外相は4月12日にサウジを訪問し、ファイサル外相と会談。同18日には、ファイサル氏がシリアの首都ダマスカスでアサド氏と会談しました。5月1日にはヨルダンでシリアとヨルダン、エジプト、イラク、サウジの外相会合が開かれました。


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