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2023年5月6日(土)

きょうの潮流

 観光や帰省中の人たちも多く、この日は地域の春を深紅に彩る「のとキリシマツツジ」をめぐる催しも開かれていたといいます▼大型連休さなかの行楽気分を一変させました。石川・能登地方を震源とするM6・5の地震。半島先端の珠洲(すず)市は最大震度6強の揺れに襲われました。その後も余震がつづき、犠牲者や建物の倒壊、土砂崩れの情報が相次ぎ、被害のひろがりが心配されます▼以前から地震が頻発してきた地域。最近も活発な地震活動がみられ、昨年6月には震度6弱を観測していました。30年前の能登半島沖地震でも大きな被害をうけた珠洲市は、65歳以上の割合を示す高齢化率が50%をこえています。安全の確保とともに手厚い支援が求められます▼一時は原発の誘致が進められた同市。住民らの反対運動で計画は凍結されましたが、能登半島には志賀(しか)原発があり、一帯を見渡せば新潟の柏崎刈羽原発や若狭湾沿岸の「原発銀座」も。もし事故が起きたらと思うと、ぞっとします▼その不安や怖さは地震列島のどこにも。にもかかわらず、岸田政権は原発の再稼働や運転延長、新たな増設にかじを切っています。福島第1原発の反省も地震による危険も顧みることなしに▼大地が揺れるたび、直接の被害とともに原発事故の恐怖がつねにつきまとう現実。そんな状況にありながら、原発回帰に突きすすむことがいかに愚かな選択か。反対の声をさらに大きく。こちらは自然相手ではなく、国の無謀からわが身を守ることにつながります。


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