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2023年5月6日(土)

能登震度6強 崖崩れ 道路に落石

ガラス割れ 食器散乱

観光施設は臨時休業に

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(写真)地震の揺れで倒壊した住宅=5日、石川県珠洲市(写真はいずれも坂東正幸さん提供)

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(写真)地震で外壁がはがれ落ちた住宅=5日、石川県珠洲市

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(写真)地震の揺れで酒瓶が倒れた酒店の商品棚=5日、石川県珠洲市

 5日午後に発生した石川県能登地方を震源とする地震。死者、けが人に加え、家屋の被害も。神社の鳥居が倒壊し、大型連休中の観光施設は「臨時休業」になりました。(田中真聖、丹田智之、石川県・大滝和康)

珠洲市

 石川県珠洲市では午後2時42分、震度6強の地震が襲いました。同市正院町と宝立町で住宅が倒壊。三崎町と蛸島町の神社の鳥居も倒れました。大谷町では落石で道路が通行止めになりました。市内では崖崩れも発生しています。

 田植え作業中に大きな揺れを感じた正院町の男性(69)は、慌てて自宅に帰ったところ、家屋の壁が崩れ、窓ガラス数枚が割れ、食器棚から食器が飛び出して散乱。墓石も二つ倒れました。壁は昨年6月の地震で壊れ、修理したばかりでした。

 日本共産党珠洲支部の坂東正幸さん(82)は「車を運転中に大きな横揺れが40秒ほど続き、ハンドル操作を誤りそうになった。自宅に戻ると、げた箱が倒れて部屋の中に入れない状態だった。片付けには数日かかるだろう」と話しています。坂東さんは、住宅が倒壊するなど市内での被災状況を確認しました。

 酒店の店主(85)は地震発生時、自宅にいました。

 「昨年6月の地震を受けて商品棚が倒れないように補強するなどしましたが、10本くらい酒瓶が散乱した。自宅内は茶たんすが倒れた衝撃でガラスが割れた」といいます。

 大型連休中で、多くの観光客が同市を訪れていました。市内にある「道の駅すずなり」の担当者は「大きな揺れによって物が散乱しましたが、観光客は無事です」と慌てた様子で話しました。地震により臨時休業となり、職員が片付けに追われました。

 同市の名所となっている須受(すず)八幡宮では、大きな揺れによって海側にあった鳥居が倒壊。こま犬や灯籠が倒れ、手水舎の屋根が落ちるなどの被害がありました。

 「あまりの大きな揺れに立っていることができなかった」と語るのは、須受八幡宮の権禰宜(ごんねぎ)の秦公子さん(63)。地震発生時の緊迫した状況を話します。

 「昨年6月の地震のときは、こま犬は横にずれた程度で済んだ。まさかその時よりも大きな地震が起きるとは…」

 市内の民宿や旅館では、宿泊客のキャンセル対応に追われるなど、地震による影響が広がっています。


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