2023年5月4日(木)
きょうの潮流
「戦争反対!」の声をあげるべき時に来てしまいました―。岸田政権が推し進める敵基地攻撃能力の保有に反対する女性識者の声を、雑誌『通販生活 夏号』が紹介しています▼教授や作家、ジャーナリストなど、幅ひろい分野で活躍する人たちが批判。「人々の生活が切り捨てられ77年間戦死ゼロの暦が変わろうとしている」(澤地久枝さん)、「積み上げてきたこの信頼を、政府は自らの手で粉々に砕こうとしている」(安田菜津紀さん)▼同じ過ちはくり返さないと誓った戦後日本の歩み。その道しるべとなってきた憲法を投げ捨て、ふたたび戦争国家につくりかえようとする選択が、いかに愚かで間違っているか。この特集からもよくわかります▼施行76年のいま、岸田首相は改憲に意欲を示しています。ロシアのウクライナ侵略や北朝鮮のミサイルを口実に、自衛隊の憲法明記や歯止めのない軍拡に道をひらこうとしています▼憲法記念日を前にした各紙の世論調査では、危機があおられるなかでも改憲反対が賛成を上回ったり、9条は変えないほうがよいとの答えが多かったところも。緊迫する情勢とともに、日本の行く末への、こみあげる不安がうかがえます▼私たちの選択肢は「全力で外交努力をすることで戦争を回避する」以外にない。先の特集で法政大前総長の田中優子さんが断言しています。憲法大集会では志位委員長がきっぱりと。「戦争を絶対に起こさない、そのためにありとあらゆる知恵と力をつくすのが政治の責任です」








