2023年4月25日(火)
きょうの潮流
知らなかった、なんとかしてほしい―。市民と対話する中でなんども不安の声を聞きました。自分たちの住む地域に、あの統一協会が広大な土地と建物を手に入れていたなんて▼東京の多摩を走る尾根幹線沿い。周りには大学や高校、団地や公園が集まる一角です。以前は菓子会社があった場所で6300平方メートルもの広さがあります。3月の多摩市議会で共産党の議員が質問し、統一協会による購入が明らかになりました▼さんざん人びとをだまし、いまも苦しめている団体。その反社会的な活動の拠点にされてもいいのか。こんどの選挙でも争点となり、周辺の地域には反共ビラが集中的にまかれました▼こうした妨害をはねのけ、多摩市や隣接の稲城市では共産党の議員が全員当選を果たしました。住民のくらしにとっても、全国の人たちにとっても重大な問題。それを託された議員には市民の運動とともに解決に向けた努力が期待されています▼それぞれの地域で住民の要望やねがいを背負ってたたかわれた統一地方選挙が終わりました。激戦の末、わずかな差に喜び、泣いた選挙区も。いずれにしても、1票に込められた思いを生かしたい。全体をみると若者や女性の健闘が目立ち、政治の現場にも変化を感じさせます▼「がんばって」「期待しています」。投票日の翌朝、かけられた声を背に駅頭などに立った当選者たち。選挙戦を通じて寄せられた、たくさんの望みや期待を実らせるのはこれからです。政治への希望をつなげるためにも。








