2023年4月22日(土)
利便性は損なわれた
田村智子氏 日高線のバス転換
参院国交委
![]() (写真)質問する田村智子議員=20日、参院国交委 |
日本共産党の田村智子議員は20日、参院国土交通委員会で、JR北海道日高線の一部が廃止されバス路線に転換されたことで「利便性が向上した」とする斉藤鉄夫国交相の答弁に対し、利便性が損なわれている実態を示し反論しました。
日高線(鵡川―様似間)は2015年の高波被害後、復旧されず21年に廃止されバス路線に転換されました。
斉藤国交相は参院本会議で、同バス転換で「利便性が向上したとの評価が得られた」などと、鉄道運輸機構のアンケートに基づき答弁しています。田村氏は、同アンケートは回答者がわずか51人にすぎず、日高広域連携推進協議会が実施した回答者1493人のアンケートでは、「満足度は『普通』が最も多い」と指摘。さらに、「日高線ならバスより乗車時間が短く便利だった」「バスが2台から1台になりぎゅうぎゅう」「定期券を買ったのに毎朝学校まで親に送ってもらっている」との自由記述欄に寄せられた声を紹介し、「利便性も公益性も損なわれている」と迫りました。
国交省の上原淳鉄道局長は「意見を踏まえダイヤ改正や運行ルート見直しなどを実施している。厳しい意見も有益だ」などと答弁。田村氏は「通学したいのに乗れない。そんなのんきな話ではない」と批判し、鉄道廃線、バスの便数減、利用者減少という「負のスパイラル」に陥っている現状を示し、鉄道廃止が地域に与える影響について検証をすべきだと主張しました。