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2023年4月21日(金)

「バスカフェ」再開

コラボの若年女性支援活動

少女「こういう場があるのは救われる。感謝」

 虐待や性搾取に遭った少女らに寄り添い活動をしているColabo(コラボ)の事業で、少女らに居場所や食料を提供する「バスカフェ」が19日、約1カ月ぶりに再開しました。少女からは「(再開を)すごく待っていた」「久しぶりに人と話しながらごはんを食べられて良かった」との声が上がりました。


写真

(写真)屋上での「バスカフェ」再開を前に、取材に応じるColabo(コラボ)の仁藤夢乃代表=19日、東京都新宿区

 同事業は東京都が若年女性支援事業としてコラボに委託していましたが、複数の男性による妨害の激化を理由に、都が休止を要請しました。これまでバスを止めていた東京・歌舞伎町の一角にある新宿区役所前が使えず、3月8日を最後にバスカフェは休止していました。

施設の屋上で

 今回は民間施設が協力を申し出て、バスではなく歌舞伎町から数百メートル離れた施設の屋上での再開となりました。

 再開にあたり仁藤夢乃代表は、「少女たちから妊娠したという相談もこの間何件かあった。彼女たちにとっての1カ月は長く、いろいろなことがあったと思うので、来てもらえたらいいな」と語りました。

 この日も、開催時間前から少女たちが訪れました。取材に「(休止していて)寂しかった。こういう場があるのは救われる。再開のために頑張って動いてくれて感謝」「(この活動は)いろんな人が助かる」(いずれも10代)などと答えました。

厚労省も通知

 バスカフェを巡っては、昨年末から妨害が相次ぎ、東京地裁が3月に中心人物の男性に対し接近禁止などの仮処分決定を発出。厚生労働省は3月31日付で、都道府県などに向けて、若年被害女性等支援事業への妨害により支援が届かなくなることは「あってはならない」と通知を出しています。

 今回の開催は寄付金で賄いました。

 仁藤さんは「都は(若年女性支援事業の)必要性を公的に認めたはずなのに、委託前の状態に戻ってしまった。都が妨害に屈することを残念に思う」と語りました。


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