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2023年4月19日(水)

きょうの潮流

 米公民権運動の指導者キング牧師が首都ワシントンのリンカーン記念堂前で「わたしには夢がある」と演説してから今年で60年です。公民権法はその翌年に制定されましたが社会正義のたたかいは今も続きます▼銃乱射事件のニュースが絶えない米国。銃規制を求めて人々が立ち上がるなか、逆流も。南部テネシー州では、3月末の小学校での銃乱射事件を受け、若者が州議会に詰めかけ銃規制強化を要求していました。そこで“事件”が起きました▼議場から住民とともに声を上げた民主党議員が、多数をとる共和党に懲罰動議にかけられ議席をはく奪されたのです。追放されたのが2人の若い黒人議員だったことから全米から批判が集中しました▼2人は選出区の行政機関から全会一致で暫定議員に任命され、ふたたび州議会に戻りました。議会に続く道を、多くの若者たちと歩いて議会に戻ったジャスティン・ジョーンズ議員(27)。「民衆の議会から人々の声を追放することはできない」と議場の第一声で語りました▼この復帰劇の直前、ジョーンズ議員は、フォーク歌手のジョーン・バエズさん(82)と空港で遭遇し、「われわれは打ち勝つ、いつの日か」と歌いました▼バエズさんと言えば、60年前のワシントンの大聴衆の前で「ウィ・シャル・オーバーカム(勝利を我らに)」を歌ったレジェンド。キング牧師の友人でした。「リスクを恐れない行動が社会を変える」―バエズさんは、未来をつくる若者たちに熱いエールを送りました。


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