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2023年4月18日(火)

帰れば殺される…日本の刑務所行くしかない

在留求め署名2.6万人

エリザベスさん支援者ら

写真

(写真)「難民はテロリストじゃない」と訴えるエリザベスさん=17日、衆院第2議員会館

 難民として32年前に来日し、在留許可を与えられないまま他の難民らを助けてきたナイジェリア人のエリザベス・オブエザ・アルオリウォさん(55)の在留特別許可を求める請願署名を支援者らが17日、出入国在留管理庁に提出しました。2カ月で2万6878人分が集まり、代理人の指宿昭一弁護士によると、在留許可を求める署名の数としては異例の多さだと言います。入管庁の職員は厚さ10センチほどの署名の束を受け取り、「重く受け止める」と述べました。

 提出後の会見でエリザベスさんは感謝の涙を流し、「私のために署名してくれてありがとう。日本が大好きだから残りたい」と話しました。

 エリザベスさんは女性器切除の被害から逃れた難民ですが、1回目の申請は不認定。2回目の申請では迫害を受ける民族グループのリーダーであるという新たな資料を提出し、審査中です。

 国会で審議中の入管法改定案では、申請を2回却下された人を強制送還できるようにし、送還を拒否すれば刑事罰を与えられるようにするものです。

 今回の申請が却下されれば、エリザベスさんも送還される可能性があります。

 改定案についてエリザベスさんは「帰ったら殺されるので(改定されれば)刑務所に行くしかない。他の難民もテロリストではなく自分を守るために来日した。彼らがたたかうなら支援を続ける」と述べました。

 法改定は、改定前に送還できなかった難民申請者を送還できるようにすることが目的で、指宿弁護士はその中にエリザベスさんのような人が含まれると指摘。「在留許可を与えるべき人を送還するような法案はおかしい」と批判しました。

 日本共産党の井上哲士参院議員が参加しました。


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