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2023年4月14日(金)

障害者を取り残すな

NPO法人 性犯罪刑法改正案で集会

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(写真)報告する中野氏(右)ら=13日、衆院第2議員会館

 刑法の性犯罪規定改正案の国会審議入りを前に、性暴力の被害者支援に取り組む団体などが13日、衆院第2議員会館で集会を開きました。「障害のある人を取り残さない法改正」を求めました。

 刑法の性犯罪規定は2017年に110年ぶりに見直されましたが、障害児者への性犯罪問題は取り残されています。

 集会でNPO法人「しあわせなみだ」の中野宏美理事長は、被害の申告、証明などにおいて、障害のある被害者は圧倒的に不利な状態に置かれ、被害が「なかったこと」にされている実態について報告。改正案も「障害がある場合、意思を『形成』『表明』することは困難だとしており、侮蔑的だ」と批判しました。諸外国と同様に「不同意性交等罪」とは別に「障害に乗じた性犯罪」を設け、障害のある人の意思形成を考慮した法改正を行ってほしいと話しました。

 法政大学の岩田千亜紀助教は、日本では障害児者への性暴力の公的調査はなく、実態も把握されていないとのべました。海外の調査を示し、「障害女性は障害のない女性のほぼ2~3倍、性暴力被害を受けている」と指摘。主要7カ国(G7)の中で、刑法性犯罪規定に障害者の特性を配慮した保護規定を設けていないのは日本だけだとして、対策の遅れを告発しました。

 NPO法人「ファザーリング・ジャパン」の橋謙太さんは、障害のある子どもを育てる立場から語りました。


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