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2023年4月13日(木)

長距離ミサイル発注

潜水艦型、先制攻撃可能に

防衛省

写真

(写真)潜水艦から発射されるトマホーク(レイセオン社ウェブサイトから)

 防衛省は11日、安保3文書に基づく敵基地攻撃能力保有の一環として、海上自衛隊の潜水艦から発射できる長射程の対艦ミサイルの開発を三菱重工業に発注したと発表しました。開発期間は2023~27年度の5年間。

 潜水艦に長距離ミサイルを搭載すれば、発射地点を隠しながら相手国に第一撃=先制攻撃を行うことが可能になります。日本領域内だけでなく、相手国の近くまで移動して攻撃することも可能となり、「専守防衛」からの逸脱はいよいよ決定的となります。

 米軍は長距離巡航ミサイル・トマホークなどを搭載した原子力潜水艦を太平洋に配備。また、オーストラリアも米国からトマホークを購入し原潜に搭載する計画です。海自の潜水艦への長距離ミサイル配備によって、日米豪共同の敵基地攻撃能力が強化されます。

 防衛省によると、ミサイルは魚雷発射装置に装備し、関連予算は584億円です。ただ、量産段階への移行期は明示されておらず、実際に配備される時期は未定です。

 同省はこのほかに、敵基地攻撃に使用できる長射程ミサイルの開発・量産についても三菱重工と契約。「12式地対艦誘導弾」の射程を伸ばす能力向上型の開発(269億円)と量産(1734億円)、「島しょ防衛用高速滑空弾」の量産(1194億円)で、いずれも23年度から着手し、26~27年度に納入を狙います。


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