2023年4月12日(水)
証拠開示 規定が必要
再審公判 仁比氏、法改正求める
参院法務委
![]() (写真)質問する仁比聡平議員=11日、参院法務委 |
日本共産党の仁比聡平議員は11日の参院法務委員会で、えん罪根絶のため、再審での証拠開示を明確に規定する法改正を求めました。
袴田事件では、犯行時のものとされた着衣のカラー写真やネガフィルムを、警察や検察が隠してきた問題が明らかになっています。仁比氏は、静岡県警の刑事部長が「再審開始決定後に、(ネガを)偶然発見し東京高検に連絡した。発見したのは県警の施設内」と述べていたと指摘し「不適切ではないか」と質問。警察庁の親家和仁審議官は、ネガについて「(再審開始決定後の)平成26(2014)年9月に(検察に)送致した旨、静岡県警から報告を受けている」と認めつつ、詳細や評価については「お答えを差し控える」と述べました。
仁比氏は、滋賀県の湖東記念病院での患者の死亡をめぐる再審無罪事件で、判決を言い渡した裁判長の「再審公判の中で15年の歳月を経て初めて開示された証拠が多数あった。そのうち一つでも適切に開示されていれば、起訴されなかったかもしれない」との言葉を紹介。「無罪の証拠があったということだ。それが隠され、不当なえん罪事件が起こり続けるのはあってはならない」と主張しました。
仁比氏は「さらに問題なのは裁判所によって証拠開示の扱いが全く違うこと。個々の事件や裁判官の資質ではなく、法と制度に問題がある」と追及。斎藤健法相は、裁判所によって扱いが異なるかどうかについては「答弁は差し控える」と述べるにとどめました。









