2023年4月10日(月)
「強制送還するな」
入管法改定案ノー 若者デモ
![]() (写真)デモ行進で「強制送還するな!」とコールする参加者=9日、東京都新宿区 |
岸田文雄政権が通常国会に提出した入管法改定案に反対し、入管施設に収容された外国人を強制送還するなと訴えるデモが9日、東京都新宿区でありました。若者グループ「Moving Beyond Hate(MBH)」が主催し、外国籍の当事者と支援者ら約70人が参加しました。
デモ出発前に参加者らはJR新大久保駅前に集まり、プラカードなどを掲げて通行人にアピールしました。
MBH代表のトミー長谷川さん(22)は「日本で育った人、難民として来日したのに入管によって在留が認められなかった人が強制送還の恐怖にさらされています。これは普通のことではない」と強調。「長期収容を解消すると言いながら、難民申請者の強制送還を進める入管法改定にノーの声を上げよう」と呼びかけました。
32年前にナイジェリアから来日し、難民認定されず、一時的に入管施設への収容を解かれた「仮放免者」のオブエザ・エリザベス・アルオリウォさんも発言。「内戦や民族差別から逃れて日本に来た人たちが強制送還されようとしています。ホームレス状態の人や教育を受けられない子どもたちもいます。外国籍というだけで、差別をしないでほしい」と訴えました。
入管問題に取り組む金思明(キム・サミョン)弁護士は、茨城県牛久市の入管施設に収容されたペルー人の男性から託されたメッセージを紹介しました。
この男性は7歳から28年間、日本で生きてきたとして「今さら人生を変えられないのに言語も知らない母国に帰れと言われても、どうやって生活すればいいのか分からない。(国外への)退去を強制するのは残酷だ」と述べ、日本政府による人権侵害を批判しました。
参加者は「私たちを強制送還するな」と書かれた横断幕を先頭に掲げて、「差別をやめろ!」と大きな声でコールして街を歩きました。









