2023年4月10日(月)
外交で戦争終結を
独で復活祭平和行進
政府に核禁条約署名求める
![]() (写真)「地球に平和を」と書いたプラカードを持ち行進する人たち=8日、ベルリン(桑野白馬撮影) |
【ベルリン=桑野白馬】ベルリンで8日、平和団体による毎年恒例の復活祭(イースター)平和行進が行われ、警察発表で1500人が軍拡や核兵器使用の反対、平和の実現を訴えて行進しました。主催団体「ドイツ平和運動ネットワーク」によると同日、国内60カ所以上でデモや集会が開かれました。
参加者は「ロシアはウクライナから撤退を」「軍拡より命にお金を使って」と書いたプラカードを掲げて行進しました。
同団体は声明で、ロシアの侵略によるウクライナでの戦争を念頭に、ドイツ政府に対し「停戦と交渉の実現に全力を注ぐべきだ」と要請。ウクライナへの過剰な武器輸出と軍拡は地域の緊張を高め、「戦争終結につながらない」と主張しました。
核兵器が使用される危険も高まっているとして、政府が核兵器禁止条約に署名するよう要求。健康、社会、教育、気候変動とのたたかいに資金を投じるべきだと訴えました。
市内の別の場所では、ロシアの侵略を国際法違反と非難し、ウクライナへの武器輸出に賛同する団体が平和集会を開きました。
平和運動ネットワークの行進に参加したトビアスさん(32)は「平和実現への思いは同じだが、武器輸出の激しい議論が起こっている」とした上で「最終的には外交交渉での解決以外に道はないのでは」と語りました。
ズィナさん(37)は「ロシアの暴挙を批判するのは当然。ただ、戦争でもうける武器産業の存在が世界の平和構築を阻んでいる側面もある。広い視点も必要だ」と話しました。









