2023年4月9日(日)
低関税輸入 減らせる
紙氏、乳製品巡り規定確認
参院農水委
![]() (写真)質問する紙智子議員=3月30日、参院農水委 |
日本共産党の紙智子議員は3月30日の参院農林水産委員会で、WTO協定に乳製品のカレントアクセス(低関税輸入枠)分を全量輸入する義務規定がないことを明らかにし、畜産の灯を消さない万全の対策を政府に求めました。
政府は、酪農家に生乳の生産抑制を求めながら、国家貿易として輸入する乳製品のカレントアクセス量約14万トンの全量輸入を続けています。
紙氏は、WTO協定の譲許表にカレントアクセスの全量輸入義務の記載があるのかと質問。農水省の渡辺洋一畜産局長は「13万7000トンの乳製品を全量(輸入)する義務は規定されていない」と認めました。
紙氏は、WTO協定の規定がないのに日本政府の考え(方針)で全量輸入を続けていると指摘。アジア諸国の国家貿易でも、韓国のトウガラシやタマネギ、フィリピンのコメはアクセス数量通り輸入しておらず、インドネシアのコメ輸入量はゼロだとして、カレントアクセス量の輸入を削減することは可能だと主張しました。
紙氏は、牛を淘汰(とうた)するなど酪農家が生産抑制の調整弁に使われていると批判。野村哲郎農水相が国家貿易は「調整弁」だとの考えを示したことを挙げ、政府が国家貿易は調整弁だと言うならカレントアクセスの輸入量を実質的に削減し調整に乗り出すよう求めました。









