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2023年4月7日(金)

改定入管法「廃案に」

映像初公開 ウィシュマさん遺族会見

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(写真)会見で悲痛な思いを語ったポールニマさん(左から2人目)とワヨミさん(その右)=6日、厚生労働省

 名古屋入管で2年前に亡くなったスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんの遺族と弁護団が6日、人権無視の入管法改定案の廃案を求めて東京都内で会見しました。遺族は「改定案でも収容されている人の命は危険にさらされる。改定案を通さないでください」と訴えました。

 会見では、ウィシュマさんの死亡直前の映像が初めて一般公開され、起き上がることもできずベッドに横たわったまま「何もできない」と何度も悲痛な声をあげるウィシュマさんの姿が映し出されました。ウィシュマさんの妹のワヨミさんは「姉がどんなに救いのない環境で見殺しにされたか、日本の皆さんに知ってほしい」と公開に至った思いを語りました。

 改定案は、裁判所の審査もなく入管庁の権限で無期限に収容でき、国際人権法違反の現行制度を維持しています。来週にも法案審議が狙われています。

 ワヨミさんは「姉のように収容の必要のない者も収容できる制度がそのまま残されている」と指摘しました。

 妹のポールニマさんは、姉の死からの2年間を「家族から離れて毎日つらい」と声を詰まらせました。二度と同じようなことが起きないよう「制度を変えるためみなさんが(政府に)圧力をかけてほしい。力を貸してください」と訴えました。

 指宿昭一弁護士は、市民が入管収容の実態を知らぬまま、法案審議が始まろうとしていることに「あってはならない」と強調。「入管は責任を認めていない。政府は法案を取り下げるべきだ」と訴えました。


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