2023年4月4日(火)
大阪カジノ予定地 提訴
「ずさん鑑定、差し止めを」
大阪地裁に市民
![]() (写真)入廷する原告と弁護団=3日、大阪市北区 |
カジノを中核とする統合型リゾート(IR)事業を行うためであるにもかかわらず、IR予定地を「IR事業を考慮外」として算定した格安の賃料で事業者に貸すのは違法などとして、大阪市民10人が3日、大阪市長らに対し、市が予定地の市有地を賃貸することの差し止めを求める住民訴訟を大阪地裁に起こしました。
訴状では、市が市有地の「適正な対価」を判断するために依頼した不動産鑑定の結果が、4社中3社で不自然な価格の一致をしていることや、それが依頼前に市が定めていた価格と一致するなど、ずさんで違法な鑑定であり、問題点があると指摘。また、市が自ら「IR考慮外」の条件設定を鑑定業者に指示するなどの行為は、「適正な対価」を判断すべき市独自の法的責任に反するとしています。
原告の荒田功さんは「市が鑑定に何らか関与しているなら官製談合のレベルに変わりうる。先の監査請求の結果によって深まった疑惑を、市民の前に明らかにしていく必要がある」と語りました。