2023年4月4日(火)
「正しい対中認識を」
日中外相会談で中国側反応
【アモイ(中国福建省)=小林拓也】中国の秦剛・国務委員兼外相ら政府幹部は2日、訪中した林芳正外相と相次いで会談しました。中国側は、日本に対し「正しい対中認識」を求め、両国の対話や協力の強化に言及しました。
中国外務省によると、秦氏は「平和的共存、友好協力は中日関係の唯一の正しい選択だ」としたうえで、「矛盾や意見の違いに直面した際、徒党を組んだり、抑圧を呼びかけたりすることは問題解決の助けにならず、みぞを深めるだけだ」とくぎを刺しました。秦氏は、日本に「正確な対中認識」の確立を求め、対話や協力を強めるよう呼びかけました。
台湾問題については「中日関係の政治的基礎に関わるものだ」と強調し、「中日間の原則と承諾を守るべきだ。台湾問題に介入し、どのような形であれ中国の主権を害するべきではない」と訴えました。
同日、林外相と会談した中国外交トップの王毅(おう・き)中国共産党政治局員も、日中関係では「たびたびさまざまな雑音や妨害が起きる」と指摘。「根本原因は日本国内の一部勢力が米国の誤った対中政策に追随していることだ」と非難しました。
王氏は「『互いに協力のパートナーであり、互いに脅威とならない』という両国の重要な共通認識を確実に実行し、共に中日関係を改善、発展させよう」と語りました。
李強首相も同日、林外相と会談。「アジアは中日両国共同の家庭だ」とし、「共に地域一体化プロセスを積極的に推進し、地域と世界の発展に貢献していきたい」と述べました。








