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2023年4月2日(日)

「主戦場」監督ら勝訴

最高裁 藤岡氏らの上告棄却

 日本軍「慰安婦」問題にかんする議論を取り上げたドキュメンタリー映画「主戦場」(2019年)について、一部の出演者が日系米国人のミキ・デザキ監督と配給会社「東風」に上映禁止や損害賠償を求めていた訴訟で、最高裁は3月30日、原告の訴えを全面的に棄却しました。

 同訴訟は、元「慰安婦」の被害を否定する立場でインタビューに応じた「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝氏、タレントのケント・ギルバート氏ら5人が起こしたもの。“商業映画への出演は承諾していない”などと主張しましたが、一審、二審ともに敗訴していました。

 デザキ監督は「私の映画に対する口封じ訴訟は…完全に終結しました。これは、日本の表現の自由にとっても大きな勝利であると私は信じています。…物議を醸すような話題やタブー視される話題…を取り上げることによって、訴えられたり攻撃されたりすることを恐れるべきではない」とのコメントを発表しました。

 「主戦場」は「慰安婦」被害の肯定派、否定派それぞれの日韓米の論客約30人にインタビュー。関連映像や資料も駆使して「慰安婦」問題の真相に迫りました。公開直後、藤岡氏らは声明を発表。同作を「グロテスクなプロパガンダ映画」と非難し、上映差し止めを要求していました。


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