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2023年4月2日(日)

ロシアに非難相次ぐ

戦術核配備巡り安保理会合

 【シカゴ=島田峰隆】国連安全保障理事会は3月31日、ロシアのプーチン大統領が隣国ベラルーシに戦術核兵器を配備すると発表したことについて緊急会合を開きました。各国から核配備は核不拡散条約(NPT)に違反し、核戦争の危険をいっそう高めるとの非難が相次ぎました。

 国連の中満泉軍縮担当上級代表(事務次長)は報告で危機感を表明。「NPTに加盟するすべての国が条約の義務と約束を厳格に実行しなければならない」と述べました。

 エクアドルのモンタルボ・ソーサ次席国連大使は「エクアドルは核兵器禁止条約の締約国として、どこに置かれるものであろうと核兵器を拒否する」と強調しました。

 ブラジルのコスタ国連大使は、ロシアが北大西洋条約機構(NATO)の核共有を口実に自らの行為を正当化していることについて「報復として核管理や核軍縮の義務に違反することは予期しない軍拡競争を誘発する」と指摘しました。

 ガボンのビアン国連大使は「核使用の威嚇はNPTと国際的な軍縮の目標に逆行する。ガボンは核兵器の使用も威嚇も決して支持しない」と強調しました。

 ウクライナのキスリツァ国連大使は、ロシア自身が中国との共同声明で自国領土外に核兵器を配備すべきでないと確認したことを指摘。「ロシアはまたも約束を破った」と批判しました。

 中国の耿爽(こう・そう)次席国連大使はロシアの発表には触れず、「核共有の廃止」と「自国領土外に配備されたあらゆる核兵器の撤去」を求めました。

 ロシアのネベンジャ国連大使は「ロシアの安全を確保するために必要だ」と計画を正当化し、欧米諸国を批判しました。


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