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2023年3月28日(火)

KLM雇い止め無効 再び

東京地裁 29人の無期転換認める

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(写真)KLMオランダ航空日本人客室乗務員の雇い止め無効判決を喜ぶ人たち=27日、東京地裁前

 KLMオランダ航空が5年無期転換を逃れるため日本人客室乗務員を雇い止めした事件で27日、ジャパンキャビンクルーユニオン(JCU)に加入する29人が雇い止め撤回を求める裁判の判決が東京地裁で出されました。原告全員の無期転換が成立し、雇い止めは無効だと判断されました。

 KLMは2018年7月以降、日本の契約制客室乗務員が5年雇用継続で無期転換権を得る直前に、雇い止めを強行しました。

 オランダ法には、有期雇用労働者が3年を超えて雇用が継続すると無期雇用とみなされる規定があります。原告側はオランダ法が適用され、無期転換の成立を主張しました。

 KLMの日本人客室乗務員の採用手続きや訓練、スケジュール管理などもオランダ本社で行われており、判決は、国際的な契約の法律適用について定めた「法の適用に関する通則法」に基づき、オランダ法を適用し、無期転換を認めました。

 判決後、厚生労働省で開いた会見で、原告の女性は「契約更新のぎりぎりで上限のある契約を提示され、外国人は有期契約でなければオランダで働けないと間違った説明をされた。空の安全を守る高いレベルを持つ労働者の切り捨ては許されない」と強調しました。

 KLM雇い止め撤回裁判は、昨年1月にも、他のJCU組合員3人について、2カ月の訓練期間を含めて雇用期間5年を超え、無期転換が成立していたとして、東京地裁で雇い止め無効判決が出されています。


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