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2023年3月27日(月)

米LAの学校労働者、賃上げへ

スト実り3割増 授業助手・バス運転手など

 【ワシントン=島田峰隆】米西部カリフォルニア州ロサンゼルスの学校の労働者ら約3万人が賃上げや待遇改善を求めて行っていたストをめぐり、サービス業国際労組(SEIU)99地域支部は24日、ロサンゼルス統一学区(LAUSD)との間で賃金の約3割増などを含む暫定合意に達しました。労働者らはストの成果だと強調し、「たたかえば勝利できる」と歓喜の声を上げています。

 ストを主導したSEIU99地域支部によると、▽平均年収を2万5000ドル(約327万円)から3万3000ドル(約431万円)に引き上げ▽コロナ禍の2020~21年の労働について1000ドル(約13万円)のボーナス支給▽学区の最低賃金を時給22.52ドル(約2940円)に引き上げ▽1日最低4時間働くパート労働者には健康保険などを保障―などで暫定合意しました。

 ロサンゼルスの海岸地区にあるサンペドロで特別支援学級の補助として働く女性は地元紙に、水光熱費の借金を支払う見通しがついて「少しほっとした」と語っています。

 SEIU99地域支部は24日、声明で「暫定合意は主要な要求に応える内容だ。教育関係の労働者の生活を改善し、教育を充実させるうえで必要なスタッフを確保できる」と歓迎しました。同労組は近く暫定合意を投票で承認する見込みです。LAUSDのもとで働く授業助手、特別支援学級の補助、食堂の労働者、バス運転手などは21~23日にストライキを実施。約3万5000人の教員を代表するロサンゼルス教員組合(UTLA)も連帯して参加しました。

 暫定合意はカレン・バス市長(民主党)が仲介しました。バス氏は24日、「力を合わせて生活費の高騰に対処し、市の公教育を支援しなければならない」と強調しました。


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