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2023年3月26日(日)

米首都で上映 “米軍の水質汚染に衝撃”

沖縄PFASドキュメンタリー「命ぬ水」

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(写真)沖縄米軍基地周辺のPFAS汚染を扱ったドキュメンタリー番組の上映会=24日、ワシントン(島田峰隆撮影)

 【ワシントン=島田峰隆】米首都ワシントンで24日、人体への有害性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)による沖縄県内の米軍基地周辺の環境汚染を扱ったドキュメンタリー番組の上映会が開かれました。沖縄県ワシントン事務所とジョージ・ワシントン大学が共催しました。

 上映されたのは琉球朝日放送が沖縄の本土復帰50年にあたって制作した特別番組「命ぬ水(ぬちぬみじ)」です。番組共同ディレクターを務めた同放送の島袋夏子氏と英国人ジャーナリストのジョン・ミッチェル氏が参加者と対話しました。

 島袋氏は、沖縄戦や戦後の米軍支配の歴史を振り返り、「どんなに困難であっても地下水が沖縄の人々の命を守ってきた。しかしその水さえも米軍によって汚染されている」と指摘。「できる限り多くの人に沖縄で起きていることを知ってほしい」と語りました。

 ミッチェル氏は「沖縄県民だけでなく米軍人や家族、帰還兵にも影響している」と強調。「グアムでも沖縄でもハワイでも軍隊は自然環境を破壊し、沖縄県民であれ軍人や家族であれ、人間を助けない」と指摘しました。

 参加者からは「米軍による水質汚染に反対する国際的な共同はこれまであったのか」「番組が触れた低出生体重児の他にひどい汚染による医学的影響はどんなものがあるのか」などの質問が出ました。

 ジョージ・ワシントン大学の卒業生で上映会に参加したエディス・コンさん(25)は「米軍施設による沖縄の環境や人々への否定的な影響については知っていましたが、PFAS問題は新たに知りました。とても衝撃的な番組で、沖縄について理解を深める良い機会になりました」と話していました。


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