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2023年3月26日(日)

きょうの潮流

 彼らは少女の話を聞き、食事や宿泊場所を提供し、「衣食住と関係性」を与えるようにして近づきます。それは「セーフティーネット」ではなく、商品として扱い、性搾取するための手段―▼繁華街をさまよう若年女性に寄り添う活動を続ける「Colabo(コラボ)」代表の仁藤夢乃さんがSNSにつづっています。とくに新宿・歌舞伎町では性売買の業者や買春者が多く集まり、少女たちを狙って声をかける姿を毎晩確認していると▼家で安心して過ごせず、周りに相談しても助けてもらえず、居場所もなく夜の街に行き着く。そんな少女たちを危険から守る役割をコラボは果たしてきました。定期的に開く「バスカフェ」もその一つです▼昨年来この活動を妨害する行為がしつようにくり返されてきました。ひわいな言葉や暴言を浴びせる、利用する少女らを撮影する、スタッフを取り囲む。東京都の委託事業であるコラボへのデマや中傷も大量に流されています▼妨害行為の中心人物とされる男性に対して、東京地裁はバスへの接近などを禁じる仮処分決定を出しました。ところが都は、卑劣な妨害に毅然(きぜん)と対処しないどころか、コラボ側に活動の中止を要請してきました▼あきれた行政の対応。こうした支援活動を攻撃する側の根っこには女性差別がありますが、それを助長しようというのか。支えを求める少女らを虐待や性暴力から救いたい。嫌がらせに屈しないコラボへの連帯はジェンダー平等の社会をつくることにもつながります。


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