2023年3月22日(水)
国内酪農 急迫の危機
紙氏 輸入乳製品削減を要求
参院農水委
![]() (写真)質問する紙智子議員=17日、参院農水委 |
北海道の酪農家が14万トンもの生乳削減を求められる一方で、約14万トンの輸入乳製品(カレントアクセス)が続いています。日本共産党の紙智子議員は17日の参院農林水産委員会で、カレントアクセスの削減、中止を求めました。
農林水産省はカレントアクセスについて、国家貿易で全量輸入する義務があるとしています。紙氏は、国家貿易であっても韓国のトウガラシ、ニンニクなどは輸入ゼロで、輸入実績のデータを示していない国もあると指摘。同省の水野政義輸出・国際局長は全量輸入していない国があることを認めました。
紙氏は、関税貿易一般協定(ガット)ウルグアイラウンド農業交渉で、農水省が国内の需給と価格の安定に役立つと主張してカレントアクセスが認められたと指摘。2017年の畜産経営安定法案の審議で当時の山本有二農水相が「乳製品が無秩序に輸入されると、生乳全体の国内需要に影響を及ぼすので国家貿易の対象としている」と答弁したこともあげました。酪農が歴史的な危機に直面している時、カレントアクセスの輸入量はいったん減らすか、中止するよう要求しました。
野村哲郎農水相は「国家貿易は需給の調整弁である」と述べる一方で、約14万トンの輸入枠の変更は困難だと答えました。









