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2023年3月16日(木)

その兵器が子どもを殺す

武器見本市 市民ら抗議 千葉市

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(写真)武器見本市会場前でダイインし、抗議の意思を示す参加者=15日、千葉市美浜区

 千葉市にある幕張メッセで15日、政府が後援した国際的な武器見本市「DSEI Japan 2023」が開催され、市民ら300人以上(主催者発表)が会場前で抗議し、憤りの声を上げました。

 会場の前では、集まった市民が「武器見本市NO」などのプラカードを手に、抗議の訴えやダイイン(死を模して地面に横たわる)などで意思を示しました。「安保関連法に反対するママの会@ちば」と「幕張メッセでの武器見本市に反対する会」が呼びかけました。

 「@ちば」の金光理恵さんは、「平和憲法がある日本に(武器取引をする)死の商人が集まっている。戦争があればもうかるのは死の商人です。勇気をもって、『戦争するな、させるな』『死の商人はいらない』と示そう」と訴えました。

 ジャーナリストの志葉玲さんは、同見本市に参加したイスラエルの軍需企業の兵器で、パレスチナの子どもたちが殺されていると批判。「こんなバカげた武器見本市はこれ以上、開催させてはいけない」と力を込めました。

 日本共産党の井上哲士、田村智子両参院議員、本村伸子衆院議員ら野党議員に加え、世界の平和運動団体がメッセージを寄せました。

敵基地攻撃兵器 防衛省など展示

 「DSEI Japan」では、世界各国の軍需企業と並んで防衛省や防衛装備庁も出展し、岸田政権が保有を宣言した敵基地攻撃能力=「スタンド・オフ・ミサイル」の模型や動画を展示しました。

 装備庁は現在、宇宙航空研究開発機構(JAXA)などと開発を進めている極超音速兵器の模型を展示。担当者は性能や運用開始の見通しなどの詳細は避けましたが、「射程はかなり長くなる」と明かしました。長射程の12式地対艦誘導弾(能力向上型)の動画も公開していました。

 また、自衛隊の新型戦車やヘリ、英国・イタリアと共同開発する次期戦闘機の模型なども展示。同見本市は外務省や防衛省、経済産業省なども後援しています。

 主催者は、出展企業が65カ国、250社以上としています。期間は17日まで。DSEIは英国で開かれる世界最大級の見本市。日本での開催は19年以来となります。


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