2023年3月8日(水)
達増岩手知事 先制攻撃「危険」
共産党議員の質問に答弁
岩手県の達増拓也知事は7日の県議会予算特別委員会で、岸田政権が進める敵基地攻撃能力の保有について、「専守防衛を旨とする従来の日本国憲法第9条の解釈を変更し、日本の先制攻撃の可能性を示すことは、日本と周辺国との緊張が高まる危険性がある」との認識を示しました。
日本共産党の高田一郎議員が総括質疑で取り上げたのに対して、答えました。
高田氏は、敵基地攻撃能力保有は専守防衛を投げ捨て、「統合防空ミサイル防衛」の下で自衛隊が米軍と融合し、他国へ先制攻撃を行うものだと指摘。これまでの安保政策を根底から覆す重大な内容だと強調し、達増知事の見解を問いました。
達増知事は、相手国のミサイルが発射される前に攻撃をすることは「国際法違反の先制攻撃と見なされる可能性がある」と答弁。先制攻撃は従来の憲法第9条の解釈上、日本政府も一貫して否定してきたと述べました。
達増知事はまた、先制攻撃の可能性を示せば「世界全体の安全保障に大きな現状変更をもたらす」と懸念を表明。日本政府に対し、「憲法第9条の趣旨を尊重し、近隣諸国との友好と、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に求める」ことを期待しました。








