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2023年2月26日(日)

「反共は戦争前夜の声」――日本共産党躍進で打ち破ろう

志位委員長の訴えから

 日本共産党の志位和夫委員長が23日に神戸で行った演説で、「反共は戦争前夜の声」と訴えた部分を紹介します。


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(写真)演説する志位和夫委員長=23日、神戸市中央区

岸田大軍拡と対決する日本共産党の活動は、戦前の不屈の活動に匹敵する歴史的意義

 岸田政権が空前の大軍拡を強行しようといういま、戦前・戦後、101年にわたって反戦平和を貫いてきた日本共産党の果たすべき役割は本当に大きいものがあると思います。ある自民党の重鎮の方が、私たちの国会質疑を聞いて、こういうメッセージを送ってきてくださいました。

 「本来なら、自民党の現職から、岸田さんへの批判が出ていいのに、誰も声を上げない。その代わりに国会で堂々と敵基地攻撃能力の保有は違憲だ、専守防衛を投げ捨てるものだときっぱり言ってくれているのは日本共産党だけだ。他の野党も正面から批判できないでいる。国会で正々堂々と批判できる政治家がいることは、日本の政治を救っている」

 こういう評価であります。(拍手)

 日本共産党の活動に対して、「立派な活動」だという評価をいただいているだけではなく、「日本の政治を救っている」――政治全体を救っているという評価をいただいたことは、たいへんにうれしい思いであります。

 戦前、私たちの大先輩たちは、激しい弾圧、迫害のもとで、文字通り命がけで反戦平和を貫きました。さきおととい(2月20日)は『蟹工船』でも有名な作家・小林多喜二が亡くなって90周年の日となりましたが、彼も反戦平和を唱えたために特高警察の拷問で命を落としました。

 私たちの大先輩の宮本顕治さんも、激しい拷問を受け、12年も獄中に閉じ込められました。その宮本さんが2007年に亡くなったさいに、評論家の故加藤周一さんはこういうメッセージを私たちに寄せてくださいました。

 「宮本さんは反戦によって、日本人の名誉を救った」

 宮本さんが亡くなった日は、選挙戦のさなかで、私はちょうどテレビ朝日の「報道ステーション」という番組でインタビューを受ける機会があったのですが、出演前に、宮本さんの訃報とともに、宮本さんが元気だったころの映像が流されまして、胸がいっぱいになり、目頭が熱くなったことを思い出すんですが、このときの加藤さんのメッセージも、本当にうれしいものでした。

 私は、いま、日本の歴史の大きな岐路にあって、岸田政権の大軍拡に正面から対決している日本共産党の存在と活動は、戦前の不屈の活動に匹敵するような、歴史的意義を持つといっていいのではないかと考えるものであります。(拍手)

 どうか101年の歴史で試された反戦平和の党=日本共産党を、強く、大きくしていただきたい。今度の統一地方選挙で必ず勝たせていただいて、平和の審判を下そうではありませんか。(拍手)

平和と民主主義を守るためにも、事実をねじまげた反共キャンペーンを打ち破ろう

 そして、みなさん。こういう大軍拡の逆流に正面から立ち向かう党であるがゆえに、相手からすれば怖いわけであります。それゆえの攻撃が激しいものがあります。

 この間、日本共産党の規約を無視した行動で除名された元党員を利用して、一部大手メディアが「共産党は異論を許さない党だ」というキャンペーンをやっております。しかし、みなさん、この元党員は、異論を持ったから除名されたのではありません。一度も規約にもとづく正規のルールにのっとってそれを述べることをせず、いきなり出版という形で党の綱領や規約に対する事実に反する批判――攻撃を行ったために、ああいう対処をいたしました。真面目にその組織を良くすることを願っているのだったら、どんな組織でも、まず組織の中でコミュニケーションする努力をするのは当たり前ではないですか(拍手)。それをしないで、外からいきなり攻撃するというのは、これは真面目な人のやることじゃない。悪意ある行動だと私たちは断ぜざるを得ないのであります。

 そして、こういうことが起こったときに、一部の大手メディアが、「異論を許さない党だ」といって日本共産党をバッシングする。これは事実と違います。日本共産党員は、異論があった場合に、党内でルールにのっとって自由に述べる権利があります。誰に対しても質問し、回答を求める権利もあります。どうしても意見が合わなかった場合には、異論を保留する権利もあります。それでも自分の意見と党の立場が異なってそれがいやだというなら、党をやめる権利もあるんです。それも自由なんです。そして、党大会のときには、特別の冊子までつくって、少数の意見でも、全体にわかるように、民主的な討論を保障しているのが日本共産党なんです。

 憲法学者で慶応大学名誉教授の小林節さんは、いまの状況について、「多くのメディアは岸田政権の敵基地攻撃能力の保有や大軍拡路線に対してまともな批判をしていない。日本共産党を攻撃する前に、もっとやることがあるんじゃないでしょうか」(拍手)と言っておられますが、私もその通りだと言いたいと思います。(拍手)

 京都府で長いこと知事を務めて、全国の革新自治体の灯台と言われた大きな業績を残した蜷川虎三さんという素晴らしい先達がおられます。蜷川さんの残した言葉で、「反共は戦争前夜の声」という言葉があるんです。反共の次に戦争がやってきた。これは歴史の教訓じゃないですか。戦前、日本共産党への弾圧を激しくやった、その後に待っていたのが侵略戦争じゃないですか。これをふたたび繰り返すわけにいかない。日本をふたたび「戦争前夜」にしてはなりません。(拍手)

 どうかみなさん、日本の平和と民主主義を守るためにも、こういう事実をねじまげた反共キャンペーンはみんなで力を合わせて打ち破ろうではありませんか。日本共産党躍進という回答を突きつけようではありませんか。(大きな拍手)


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